退職金にかかる税金は?手取りの計算方法をわかりやすく解説
最終更新: 2026年6月23日
退職金にも所得税・住民税はかかりますが、「退職所得控除」と「1/2課税」という2つの大きな優遇があり、給与に比べて税金はかなり軽くなります。たとえば勤続38年で退職金2,000万円なら、税金はゼロになることもあります。
退職金の税金が軽い2つの理由
- 退職所得控除:勤続年数に応じた大きな控除がある
- 1/2課税:控除後の金額を半分にしてから課税する
この2つのおかげで、退職金の手取り率は給与よりずっと高くなります。
ステップ1:退職所得控除を引く
まず退職金から「退職所得控除」を差し引きます。控除額は勤続年数で決まります(国税庁 No.1420)。
| 勤続年数 | 退職所得控除額 |
|---|---|
| 20年以下 | 40万円 × 勤続年数(最低80万円) |
| 20年超 | 800万円 + 70万円 ×(勤続年数 − 20年) |
例えば勤続38年なら「800万円 + 70万円 × 18 = 2,060万円」が控除されます。退職金が2,060万円以下なら税金は一切かかりません。
ステップ2:1/2課税で課税額を求める
控除後に残った金額を、原則として半分にします。
課税退職所得 =(退職金 − 退職所得控除)× 1/2
例えば退職金2,500万円・勤続38年なら、(2,500万円 − 2,060万円)× 1/2 = 220万円が課税対象です。
ステップ3:税金を計算する
課税退職所得に所得税(累進税率+復興特別所得税)と住民税10%がかかります。 退職金2,500万円・勤続38年の例では、所得税が約12.5万円、住民税が22万円、合計約34.5万円。手取りは約2,465万円で、手取り率は98%を超えます。
具体的な手取りは、退職金額・勤続年数を入れて退職金の手取り・税金計算機で試算できます。
注意:勤続5年以下や申告書の提出
- 勤続5年以下は1/2課税が制限される特例があります(短期退職手当等・特定役員退職手当等)。
- 退職時に「退職所得の受給に関する申告書」を勤務先に提出していないと、退職金額に一律20.42%が源泉徴収され、払い過ぎになることがあります(確定申告で取り戻せます)。
- iDeCoや企業型DCの一時金を同じ年に受け取ると、退職所得控除が重複して使えない調整があります。
よくある質問
退職金2000万円に税金はかかる?
勤続年数によります。勤続38年なら控除2,060万円以下のため非課税です。勤続が短いほど控除は小さく、税金がかかりやすくなります。
退職金は確定申告が必要?
「退職所得の受給に関する申告書」を提出していれば、原則として確定申告は不要です。提出していない場合は確定申告で精算できます。
本記事は一時金で一括受取する場合の概算です。正確な税額は勤務先・税務署や税理士にご確認ください。
出典・参考
実際の金額は、無料の計算機ですぐに試算できます。